コピーライターのなかむらです。
たとえば、猫背を解消する2つの方法があったとします。
・健康マニアがおすすめする猫背解消法
・スタンフォード大学教授による猫背解消法
この2つを比較すると、後者のほうがなんとなく効果がありそうと、感じないでしょうか。
または
・家電メーカーが開発したダイエット器具
・医学博士の研究から生まれたダイエット器具
この2つを比較すると、後者のほうを「効果ありそう」と感じてしまうと思います。
人は権威のあるものを信頼し、正しいと判断してしまう傾向があります。この心理効果を「権威への服従原理」といいます。
特に、教授や弁護士、博士、医者などの「専門家」の意見には弱いとされており、彼らの発言には自然と「信憑性」が生む力があります。
「モンドセレクション金賞受賞」も権威
ここ数年で聞くようになった「モンドセレクション」。
モンドセレクションとは、製品の水準を審査するベルギーの民間団体なのですが、「モンドセレクション金賞受賞」と書かれている商品をみると、「なんかすごそう」と感じさせる効果がありますよね。
少なくとも「ちゃんとした商品に違いない」と、勝手にその商品を信頼してしまう力があります。
これも「権威への服従原理」です。
私たちは小さい頃から「権威」というものに接しながら成長してきています。
親の権威、学校・塾の先生の権威、部活の先輩の権威、会社の上司や経営者の権威、法律の権威など、様々な「権威」に囲まれて育ってきています。
そして、「権威」を守ることが当たり前で、「先輩の命令は絶対だ」「親の言うことに逆らうなんて」と、守らないことは間違いだと育てられてきました。
そのため私たちは「権威」に弱いのです。
「権威」が推薦すれば売上げは2倍3倍になる
権威を使った例として、よく見かけるのは「本」。
本の帯に「〇〇も推薦」「あの〇〇氏が絶賛」などと書かれているのをよく見ますよね。
あれは「権威」の力をうまく利用している例で、権威ある人からの推薦があるだけで売上げが2倍にも3倍にもなります。だから本の帯に一番目立つように書かれているわけです。
以前話題になったステルスマーケティング(ステマ)もまさに権威を使った事例。
名の知れた芸能人の方が自身のブログでさりげなく商品を紹介する。すると「あの人も使ってるんだ。買ってみようかな」とそのブログを見た読者が購入する、というものです。
ある程度知名度があれば、そこにも権威が生まれます。ですので実際効果はあったのですが「ファンを食い物にするなんて!」とかなり批判を浴びていた事例です。
文章に重みを加えるのが「権威」
この「権威への服従原理」はコピーライティングにおいて、とても重要な要素になります。
なぜなら「権威」があるかどうかで商品の信頼性に大きな差が生まれ、そして売上に大きな差が生まれるからです。
「どうやったら文章に”権威”をいれることができるか?」
を常に考える。
これができれば、重みのある文章になります。
セールス力・販売力に直結する心理効果のひとつです。
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