コピーライターのなかむらです。
「星座占いを信じますか?」と聞くと「良かった時だけ信じる」なんて答える方いますよね。
今日の血液型占いでも、今月の星座占いでも、良ければ信じるのに悪いと「そんなの当たるわけないじゃん」と否定したりします。
これは性格などの問題ではなく、人は自分にとって都合の良い情報だけを集める傾向があり、この心理効果を「確証バイアス」と言います。
似たような心理効果で、以前ご紹介した「ハロー効果」というものもあります。
「今の若いヤツラは」という決めつけは確証バイアスが影響している
上司や先輩たちから「今の若いヤツラは…」「昔はもっとなぁ…」と言われることってありますよね。もはや定番のセリフです。
実はこれも確証バイアスが影響しており、固定観念でどういう人間かを決めつけています。
「若い」というだけで「こんな人間に決まっている」という偏った判断をしています。
・政治家は悪いに決まっている
・うちの会社はリストラなんてしない
・○○出身に悪いやつはいない
これらもすべて確証バイアスによる、偏った決めつけです。(ホントのところはどうかわかりませんが)
「男なんてみんなそんなもんよ」
「女って大体こうだよね」
という考え方も一種の決めつけですよね。自分のこれまでの経験や得た情報で考えが固まってしまっており、中立的な判断ができなくなります。
「な!言ったとおりだろ?」と言いたい
そして、人は自分にとっていい情報ばかりを集めます。
逆に言うと、自分にとって都合の悪い情報を集めることはせず、結果的に偏った判断になります。
たとえば、友人と何か言い合いになった時、自分の意見に賛同してくれそうな人にだけ意見を求めたりします。
自分の主張を裏付ける情報だけを集め「な!言ったとおりだろ?」と言いたいのです。
つまり、正しい判断ができない状態。
「確証バイアス」は正しい判断力を奪い、さらには新しいアイデアを生むことも妨げると言われています。
ビジネスをしている人にとっては致命的です。
自己啓発本などで「人は思った通りの人間になる」という内容をよく見かけますが、これも「確証バイアス」によるもの。
「どうせ俺はモテないんだよ」と思っていると、モテない要因ばかりに目がいき、自分の魅力に気付きにくくなるのです。
では、「確証バイアス」から逃れるには?
では、どうしたら「偏った判断」をしなくなるのでしょうか?
それには、普段と逆のことをすること。
・いつもシャワーにしかはいらないなら、浴槽にお湯をためて浸かってみる。
・普段着ない洋服を買ってみる(友達に選んでもらう)
・あまり話す機会のない人に話しかけてみる
など、何でもいいので普段しないことをするのがおすすめです。
それによって自分の中の凝り固まった考えがほぐれていきます。
文章を書く際は、できるだけ中立に近い脳にしておく必要があります。
優れたライターほど色々な経験をしていますが、それはお客様の立場を理解するためでもあり、自分の中の思い込みを壊すためでもあります。
何気に深い心理学ですね。何かの参考になれば幸いです。
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