買い物をする時に欲しくない物でも、「みんな使ってるよ!」という一言で、
「欲しくないのって私だけ?でも買っておかないとまずいかな」
「流行に乗り遅れるのは嫌だから、取りあえず買っておこう」
みたいに思った経験はありませんか。
実際にこの言葉の裏側に隠された意味を知らないと知っているとでは、一生の内で必要の無い物を買わされる額が大幅に減ります。
外国人に比べて日本人は空気を読む文化が有るので特にこの言葉に弱いです。
流行に乗りきれてなくて、話題に出た後に急いで調べたりという皆に合わせようという気持ちが強く働くのですね。
この効果のことを社会心理学の用語で同調効果・同調現象といいます。
私はひっかからないよと考えている人も、場面や組み合わせによってあっさりひっかかることがあるので組み合わせの例も知っておいて損はないでしょう。
同調効果とは
そもそも同調効果とは、人々の意見が有る方向のみに傾斜する事を指します。
例えば、染髪はあまり受け入れてこられませんでしたが、90年代に入り女性や若者の間で流行して、染めていない人に対してもしつこく勧めるような社会現象がありました。
同調現象が起きると、異論は歓迎されません。
周りと同じにしなければならない同調する圧力がかけられるので、異論を唱える人は個人攻撃・人身攻撃で沈黙を強制されます。
(会社にもよくいる正論を振りかざす人が同調圧力を使っていることは非常に多いです)
仲間はずれにされたくないという恐怖や流行に乗り遅れていると思われたくないという不安が同調現象を生みます。
営業や販売の経験がある方は少なからずとも一度は言った事は有るのではないでしょうか。
では、より同果を強めているコピーライティング・営業トークの例を見ていきましょう。
①顧客の属性を絞る
ただ単に「周りの人はみんな使っているよ」という言葉よりも
「30代男性の8割が使っている」
「美容意識の高い人の9割が使っている」
というように、よりターゲットを絞って、売りたい顧客層の属性に絞ると効果的です。
上の例の美容意識の高い人のという美容意識が高くなりたいと思っている。
実は美意識がそこまで高くはないけれども、そう思いたいという層を囲い込む事も出来るので属性を絞る事で効果は倍増します。
②同調効果で誘導する
嘘は書いてはいけませんが、統計をとったデータがある商品でしたらせっかくなので使わせてもらいましょう。
では商品に統計が無い場合はどうするのか。
商品自体に統計が無くても、以下のように同調効果を使う事が出来ます。
「あまり知られていない事実ですが、老後の生活の貯金を用意できている人の8割が副業をしています」
「いつも定時で帰る仕事ができる人の7割が手帳をこんな方法で有効活用しています。」
など、商品に繋がる形で文章を構成させていくと、より読んでくれる文章になります。
③不安を煽る
実際に営業トークやコピーライティングで契約に至るまでは同調効果では「押しが弱い」という欠点が有ります。
悪用は厳禁ですが、「他の人に迷惑をかけていますよ」というやんわりとした脅しと組み合わせて使う事で同調効果は倍増します。
保険の営業で例を挙げるならば
「もしもご自身がお亡くなりになられた時に、貯金が無ければご家族は路頭に迷いますよね。生命保険文化センターの調べでは男性で79%、女性で79.5%の方が生命保険に加入しているなど生命保険に入るのはもはや当たり前の時代になっています」
例のように家族に迷惑がかかるから保険に入るのは当たり前ですという営業トークはよくある手法です。
まとめ
同調効果を上手く使うには、以下の3つが有効的です。
①顧客の属性を絞る
②導入部分に使うなど、適切な場面で使う
③不安を煽る
無駄な同調をしないように、しっかりと見極める力を持った人になってくださいね。