コピーライターのひらいです。
突然ですが、問題です。
ブログの記事であれ、
駅の構内に貼ってあるポスターであれ、
コピーライティングにおいて大切なことは何だかわかりますか?
それは人の目をひきつけることです。
なぜなら、
パッと見でひきつけることができなければ、
その広告や文章が読まれることはないからです。
少しイメージしてもらえればわかると思います。
例えば、
出勤中に電車で見た広告を覚えているでしょうか?
Facebookで思わずみてしまった投稿を覚えているでしょうか?
これはあなたのお客さんも同じことです。
世の中に出ている情報を見ているようで見ていませんし、
読む気すらありません。
自分ごととして考えれば、
3日前の晩御飯もなかなか思い出せないのに、
人が作った作品を覚えておくことはなかなか難しいですよね。
しかし、これから何かのメッセージを
発信していく人間にとってはその壁を越える必要があるのです。
その有効な手段が
「人の心に刺さるキャッチコピー」なのです。
目次
ルミネはキャッチコピーで女ゴコロをつかんできた
ルミネは駅ビル型のショッピングセンターとして
旧国鉄(現JR)の子会社のもとでスタートしました。
しかし、暗い国鉄のイメージを払拭できず、
スタートからしばらくは暗闇の中をさまよいます。
そんな局面を脱却するために、
ルミネは広告を使って「イメージを変えること」を行います。
博報堂のコピーライターである尾形真理子さんが
ルミネの広告を手がけ、
駅ビルからファッションビルに生まれ変わり始めます。
コピーライティングのコツその1:感情のつながりをつくる
試着室で思い出したら、
本物の恋だと思う。
商品やサービスを宣伝したり、提供するうえで
大切なことは「機能の良さ」を伝えることではありません。
なぜなら、お客さんが求めているものは
「モノ」ではなく「感情」や「結果」だからです。
例えば、女性がブラウスを買うとき。
もちろんブラウスがほしいという気持ちは本物ですが、
その奥にほしいものが隠されています。
気になる男性に可愛いと思われたい
今までと違った印象を与えて職場で注目されたい
といった感情が存在します。
そういった感情を生み出すことで、
お客さんとサービスの間につながりが生まれます。
感情的なつながりこそ、
「そこで買う理由」になるのです。
コピーライティングのコツその2:ターゲットをしぼる
恋の終わりと恋のはじめで
女の子はキレイになれる
ルミネのキャッチコピーをみればわかりますが、
広告のターゲットは女性です。
単なる「駅ビル」から「ファッションビル」へ生まれ変わるために
それまであいまいだったターゲットを25歳〜30歳の女性に対象を絞りました。
そして、その人たちに届く言葉を
キャッチコピーにしていったのです。
コピーライティングとは書き手から受け手への
ラブレターみたいなものです。
「みんな」に宛てて書かれたラブレターが心に届かないように、
「みんな」に向けて作られたコピーは心に刺さりません。
これは歌の世界でも同じようです。
絢香さんやSuperflyさんをプロデュースした
四角大輔さんがヒットする曲の条件として、
たった一人に向けられた曲であること
とおっしゃっていました。
「みんな」では誰の心にも刺さりません。
あなたが届けたい相手はどんな人でしょうか?
コピーライティングのコツその3:マイナスの感情も表現する
何を着ても
かわいくない日も、
たまにはあるけど。
「コピーライティングのコツその1」でも触れましたが、
大切なことは人の感情を理解することです。
そのため、あまり勉強をしていない方だと、
どうしても前向きなことばかりを書く傾向にあります。
もちろんそれが悪いわけではなく、
さらに深みを持たせるためにお客さんが抱えている
マイナスの感情にも触れることも必要です。
例えば、営業マンがあなたの元を訪れたとして、
商品やサービスの良さしか説明されなかったとしたら、
なんだか怪しく感じませんか?
一方で、自分の抱えている悩みや不安に
共感してくれればちょっと信用すると思います。
このキャッチコピーではルミネとお客さんの共通体験を書き、
信頼をもってもらったり、ルミネを好きになるような意図があります。
まとめ
今回はルミネのキャチコピーを題材に
コピーライティングのコツをお伝えしてきました。
一言でまとめるならば、お客さんの感情を理解するということです。
コピーライティングというと、
「うまい言い回し」「インパクトのある言葉」という
イメージを抱きがちですが、そうではありません。
たった一人のためを思って書く文章こそが正解なのです。
お客さんのことをぜひ理解してあげてください。